第3回ジャーナルクラブがオンラインで開催されました。

慶應義塾大学の鈴木洋一特任准教授が、Quantum Information Processingに掲載された下記論文の紹介をおこないました。量子計算の中核的なサブルーチンである振幅推定の新しいアルゴリズムの提案で、その後の展開も含めて、丁寧に説明されました。新アルゴリズムは、異なる数の振幅増幅演算を行った量子回路から生成される測定データに、統計的手法である最尤推定を適用することにより、従来方法で必要だった多数の制御演算が不要になるというもので、量子アドバンテージに向けて大きく前進するものであり、活発な議論がおこなわれました。

◆紹介論文:
“Amplitude estimation without phase estimation”,
Yohichi Suzuki, Shumpei Uno, Rudy Raymond, Tomoki Tanaka, Tamiya Onodera, & Naoki Yamamoto,
Quantum Information Processing (2020) 19:75
https://link.springer.com/article/10.1007/s11128-019-2565-2

2021年09月03日(金)