本発表では計算時間と計算メモリにおいて効率的な量子ビット読み取りエラー軽減法が説明され、IBM Quantum実機での実験結果も示されました。数十量子ビットの読み取りエラー軽減が数秒で行えることによって、現時点で最大規模の２９量子ビットGHZ状態が生成される可能性が確認されたことと、金融に幅広い応用が期待される最尤法による量子振幅推定のエラー耐性の改善にもつながることが説明され、活発な議論が行われました。

◆紹介論文:

“Efficient quantum readout-error mitigation for sparse measurement outcomes of near-term quantum devices”,
Bo Yang, Rudy Raymond, and Shumpei Uno
Phys. Rev. A 106, 012423 (2022)
https://journals.aps.org/pra/abstract/10.1103/PhysRevA.106.012423